『ラットにサジー葉水抽出物を投与して運動させると、運動できる時間が延長された』という研究結果が発表されています。
シーバックソーン(サジー)葉の抽出物がラットの水泳持久力および運動により誘発される酸化ストレスに及ぼす影響
サジー葉には、有意な抗酸化作用、免疫調節作用、抗炎症作用があります。本研究では、サジー乾燥葉の水性凍結乾燥抽出物の抗疲労作用、抗酸化作用および組織保護作用を、運動をしたWistar系雄ラットで評価しました。
方法
サジー葉水抽出物をそれぞれ以下の用量で1週間経口投与しました。
(1日あたりの用量)
①50mg/kg体重
②200mg/kg体重
③800mg/kg体重
1週間後、バレルの中でラットを泳がせ、疲労困憊するまでの時間を記録しました。その結果からラットにおけるサジー葉抽出物の有効量を設定しました。効果的な投与量を設定した後、様々な生化学的パラメータを評価しました。
結果
②200mg/kg体重および③800mg/kg体重の2つの群において、ラットの遊泳時間が顕著に延長しました。
また、サジー葉水抽出物を補給することで、運動負荷によるマロンジアルデヒド※濃度の上昇とセレン依存性グルタチオンペルオキシダーゼ※活性の上昇を抑えることができました。
※マロンジアルデヒド:酸化ストレスの指標
※セレン依存性グルタチオンペルオキシダーゼ:抗酸化作用のある酵素
さらに、 サジー葉を投与したラットは、投与せずに運動だけを行った場合に比べて、運動後に上昇しやすいアラニンアミノトランスフェラーゼやクレアチンキナーゼの値が低下していました。
以上のことから、サジー葉水抽出物には、ラットの運動負荷による運動能力の向上および酸化的損傷からの保護が期待できます。
<参考文献>