約3000年の歴史を誇るチベット医学でサジーが使われていた

サジーと結びつきがあるアーユルヴェーダの影響を受け、古くから語り継がれてきたチベット医学。

土台となるアーユルヴェーダと同様に、チベット医学にもサジーが薬草として登場します。

チベット医学

チベット医学の特徴は、主な治療法が薬物治療であること。
薬草、鉱物、動物性の3種類の生薬のうち、98%が薬草で、高山植物が原料となっています。

サジーは標高1200~2000mのマイナス40度の世界で生息する生命力の強い高山植物です。厳しい環境で育ったことこそが栄養素が豊富な薬草として用いられている理由です。

このチベット医学の基盤となるアーユルヴェーダとサジーについての記事もありますので、アーユルヴェーダとサジーの関係について知りたい方はそちらもご覧ください。

アーユルヴェーダについて

医学書に掲載されたサジーの絵画

四部医典タンカ

約1300年前に執筆された『四部医典』というチベットの医学書があります。四部医典は伝説上の秘典と言われており、難解を極めていました。

しかし、800年の時を経て1688年に四部医典をもとに『四部医典タンカ全集』が作られました。この医学書にサジーが登場します。

四部医典タンカ

四部医典タンカは膨大な絵画を用いて作られている、特徴的な医学書です。サジーも薬草の1つとして絵が載せられています。上の赤丸で囲まれている植物がサジーです。

四部医典タンカ

上の画像は四部医典タンカの和訳書です。和訳書にも同様に、ヒッポファエ=ラムノイデス(サジーの学術名)が絵画とともに記されており、サジーが古くから薬草として使用されてきたことが伺えます。

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