『肥満児がサジー果実オイルを摂取したところ、動脈硬化リスクに関わる血液検査値や血圧が改善した』という臨床試験結果が発表されています。
シーバックソーン(サジー)果実オイルは肥満児における動脈硬化を予防する
10~18歳の肥満児を対象にシーバックソーン(サジー)果実オイルを摂取する臨床試験を実施し、炎症、酸化ストレス、内皮機能に及ぼす影響を検討しました。
方法
この試験は倫理委員会承認のもと、親から書面によるインフォームドコンセントを得て行われ、過体重の小児41名(男子22名、女子19名)と、正常体重の健康な小児30名(男子16名、女子14名)が参加しました。 被験者は、サジー果実オイルを800mg/日、60日間摂取しました。
動脈硬化リスクを評価するため、サジー果実オイル摂取前と摂取後に以下の検査を行いました。
・血管内皮機能検査(FMD)
・頸動脈エコー検査(IMT)
また、炎症や酸化ストレスに関する各種検査(血液検査・血圧測定)も行いました。
結果
サジー果実オイルの摂取により、頸動脈エコー検査(IMT)が有意に減少しました(P<0.03)。
また、以下の検査値においても有意に減少しました。
・総コレステロール(P<0.03)
・トリグリセリド(P<0.01)
・respiratory burst(P<0.03);活性酸素に関する指標
・レプチン(P<0.049);肥満度と強く関連する指標
・セルロプラスミン(P<0.01);炎症の指標
・空腹時Cペプチド(<0.01);インスリン分泌に関する指標
・血圧(P<0.01)
以上のことから、サジー果実オイルの摂取は、血中脂質、血圧、酸化ストレス、炎症、インスリン抵抗性など様々な面で改善を示し、動脈硬化の予防に役立つことが示唆されました。
<参考文献>