【抗腎障害作用】糖尿病性腎症の改善

『マウスにサジー葉抽出物を摂取させたところ、酸化ストレスが軽減し、腎障害が改善された』という研究結果が発表されています。

シーバックソーン(サジー)の葉抽出物の抗腎障害作用

サジー葉抽出物の糖尿病性腎障害に対する効果を調べました。

方法

db/dbマウスに、サジー葉抽出物を100および200 mg/kgで12週間経口投与しました。※

※db/dbマウス:糖尿病モデルマウス

結果

サジー葉抽出物の投与によって、以下の変化が見られました。

・組織学的変化および尿中アルブミン/クレアチニン比は緩和されました。

・糖尿病腎組織のAGEs、AGEsの受容体、NADPHオキシダーゼ4の発現は低下し、グリオキサラーゼ1の発現は上昇しました。※

・酸化ストレスのバイオマーカーの尿中排泄レベルおよび、腎組織における発現は減少しました。

※AGEs:過剰な生成と蓄積によって、酸化ストレスを引き起こす物質
 NADPHオキシダーゼ4:活性酸素を発生させる酵素
 グリオキサラーゼ1:AGEsの生成を抑える酵素

以上のことから、サジー葉抽出物は、AGEsによって引き起こされる糖尿病性腎合併症の治療薬として作用する可能性があると示唆されました。

<参考文献>

Min Ji Gu, Hee-Weon Lee, Guijae Yoo, Donghwan Kim, Yoonsook Kim, In-Wook Choi, Youn-Soo Cha, Sang Keun Ha(2023)/Hippophae rhamnoides L. leaf extracts alleviate diabetic nephropathy via attenuation of advanced glycation end product-induced oxidative stress in db/db mice/Food Funct./14/8396-8408

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