『サジーの抽出物を投与したラットは、投与していないラットと比べて酸化ストレスから赤血球が保護される』という研究結果が発表されています。
ラット血液中のニコチンによる酸化ストレスに対するシーバックソーン(サジー)の効果、ビタミンEとの比較
シーバックソーン(サジー)の抽出物と、陽性対照であるビタミンEが、ラットの血液中のニコチンによる酸化ストレスに及ぼす影響を調べました。
本研究では、1群につき8匹のラットを使用し、投与期間は3週間としました。
①ニコチン群(0.5mg/kg/day、腹腔内投与)
②ニコチン+ビタミンE群(75mg/kg/day、胃内投与)
③ニコチン+サジー抽出物群(1ml/kg/day、胃内投与)
④対照群
評価方法
以下の項目を測定しました。
・赤血球のマロンジアルデヒド(MDA)値
・赤血球の抗酸化酵素活性
・血漿中のビタミンE濃度およびビタミンA濃度
結果
・赤血球のマロンジアルデヒド(MDA)値
①ニコチン群では赤血球のMDA濃度が上昇しましたが、③サジー抽出物群と②ビタミンE群の両方ではMDA濃度の上昇が抑制されました。
・赤血球の抗酸化酵素活性
①ニコチン群では赤血球のスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)活性が低下しました。この抗酸化酵素活性の低下は、③サジー抽出物群によって抑制されましたが、②ビタミンE群では抑制されませんでした。また、異なる抗酸化酵素であるカタラーゼの活性は影響を受けませんでした。
・血漿中のビタミンE濃度およびビタミンA濃度
②ビタミンEの補給により、血漿ビタミンE濃度が上昇しました。血漿中のビタミンA濃度は、①ニコチン群および④対照群と比較して、②ビタミンEおよび③サジー抽出物を補給した両群で高値でした。
以上の結果から、サジー抽出物は、ニコチンによる酸化ストレスを防ぎ、赤血球を保護することが示唆されました。
<参考文献>