『高コレステロール食を摂取したウサギにサジー種子オイルを与えたところ、血中コレステロールが減少し、動脈硬化リスクが低下した』という研究結果が発表されています。
シーバックソーン(サジー)種子オイルの抗アテローム生成効果
※アテローム:動脈壁の中にできる、主に脂肪で構成された沈着物
高コレステロール食を60日間与えた白色アルビノウサギにおいて、超臨界二酸化炭素抽出法で得られたシーバックソーン(サジー)種子オイルの抗アテローム活性を評価しました。
方法
20匹の健康な雄ウサギを5匹ずつ4つのグループに分けて実施しました。
①通常食(対照群)
②通常食+サジー種子オイル群
1mLのサジー種子オイルを18日間経口投与しました。
③高コレステロール群
60日間高コレステロール食を与えました。
④高コレステロール+サジー種子オイル群
高コレステロール食を30日間摂取させ、その後30日間高コレステロール食と1mLのサジー種子オイルを毎日経口投与しました。
サジー種子オイルの効果を評価するため、以下の項目を測定しました。
・血中総コレステロール
・LDL-コレステロール(LDL-C、悪玉コレステロール)
・HDL-コレステロール(HDL-C、善玉コレステロール)
・トリグリセリド(中性脂肪)
・血管反応性(血管のやわらかさ)
結果
②サジー種子オイルをウサギに18日間与えた群では、血漿コレステロール、LDL-C、動脈硬化指数、LDL/HDL比が有意に低下しました。
※動脈硬化指数:血中コレステロール値の結果から「動脈硬化の起こりやすさ」を計算したもの
また、大動脈において、血管のやわらかさを示す数値が有意に上昇しました。
③④高コレステロール食を摂取した群では、血中総コレステロール、 トリグリセリド 、LDL-Cおよび動脈硬化指数が有意に増加しましたが、これらの値は④サジー種子オイルを投与した後、減少を示しました。
血管のやわらかさを示す数値は、③④高コレステロール食の群で有意に低下し、④サジー種子オイルの投与によって正常値まで回復することが示されました。
以上のことから、サジー種子オイルには顕著な抗動脈硬化作用と心筋保護作用があることが示唆されました。
<参考文献>